「容疑者の銃弾か、渡り廊下を貫通 富山2人殺害」

 学校にとって大切なことは安全・安心である。
 武器は安全・安心を守るという意見の人がいるけれど、武器によって命の安全・安心の危険性が高まっていることは間違いない。
 それは、たとえば、アメリカ合州国の状況をみれば明らかだ。
 学校がすでに安全・安心の場でなくなったことは明白であり、高校生たちみずからが銃規制をすべきと主張し始めている。
 アメリカ合州国と比較すれば、日本は安全と思われてきたが、そうでもなくなってきた。
 銃の管理の問題になるが、より広い視点でいえば、武器を持たないようにすべきだ。
 最低限の武器で安全を確保するという大義名分のもとでも、武器をきちんと管理すべきだ。
 これは国と国との関係でも同様で、理想といわれようとも、より広い視点でいえば、軍事力を持たないようにすべきだ。軍事力で安全・安心を守ろうとすることから、踏み出して、平和な未来をつくりださなければならない。
 これは私見になるが、この点で、軍事力一辺倒の平和論に賛成することはできない。
 学校の安全ということでいえば、地震大国の日本において、ブロック塀が命を奪う凶器になってしまった小学生の児童の命を奪った最近の事件をみても、自分たちが置かれている環境自体をより安全・安心なものにしなければならない。
 これも私見になるが、そのための政治が期待されるというのに、いまの安倍政権では、安全・安心は遠のくばかりだ。

 以下、朝日新聞デジタル版(2018年6月29日05時00分)から。

 富山市の交番で警察官が刺殺されて拳銃を奪われ、小学校で警備員が撃たれて死亡した事件で、現場となった富山市立奥田小学校の校舎内に銃弾が撃ち込まれていたことがわかった。富山県警が28日に発表した。逮捕された男が発砲したものとみられ、児童らが通る渡り廊下や、校舎の天井から銃弾が見つかった。

 県警によると、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された元自衛官の島津慧大(けいた)容疑者(21)は26日午後、富山市の富山中央署奥田交番で稲泉健一警部補(46)を刃物で刺した後、拳銃を奪って逃走。近くの小学校付近で3発発射し、1発が正門付近にいた警備員の中村信一さん(68)に命中した。

 発表では、学校の敷地内からは3発の銃弾が見つかった。中村さんが撃たれた正門付近の地面と、仮設の渡り廊下の床から1発ずつ。さらに、渡り廊下の壁を貫通、隣接する校舎の使われていない旧保健室の天井に1発がめり込んでいた。

 校舎は改修工事中で無人だったが、渡り廊下は児童らが普段から行き来している。学校によると、当時は約400人が授業中だったが、無事だった。