「死者126人、不明79人 平成最悪の被害、西日本豪雨」

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以下、デジタル版(7/9(月) 19:11配信 )から。

西日本を襲った豪雨による被害者の数は9日も増え続け、13府県で死者は126人、心肺停止が2人、行方不明や連絡が取れない人は79人となっている。生存率が著しく下がるとされる「発生から72時間」を10日にかけて迎える中、捜索や救助が続いた。

 気象庁は9日、今回の豪雨の名称を「平成30年7月豪雨」と決め、発表した。死者100人以上を出した豪雨災害は、1983年に島根県を中心に被災した「昭和58年7月豪雨」以来で、平成に入って最悪の被害となった。

 朝日新聞のまとめでは、台風7号が九州に接近した3日以降、9日午後10時時点の府県別の死者は広島46人、岡山36人、愛媛25人、京都と福岡各4人、山口3人、鹿児島と兵庫各2人、岐阜、滋賀、高知、佐賀各1人。行方不明などは広島53人、岡山20人など少なくとも計79人。

 大規模に浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町では、9日は天候の回復で水が引き、自衛隊や消防が取り残された住民を捜索。複数の遺体が見つかり、同市内の死者は29人となった。土砂崩れが相次いだ広島県内でも捜索が続いた。

 梅雨前線の停滞が始まった6月28日〜今月8日の降り始めからの総雨量は、高知県馬路村で1852・5ミリ▽岐阜県郡上市で1214・5ミリ▽愛媛県西条市で965・5ミリ▽佐賀市で904・5ミリを観測。この期間中、72時間降水量は22道府県119地点、24時間降水量は19道府県75地点で観測史上最大を更新した。

 気象庁は6日から8日にかけて、数十年に一度の重大な災害が予想される「大雨特別警報」を11府県に出し、いずれも8日午後までに解除した。2013年の運用開始以降、一つの災害で4都道府県以上に出たのは初めてだった。

 国土交通省は9日、28道府県から238件の土砂災害の報告があったことを明らかにした。このうち崖崩れが197件だった。

 ライフラインへの影響も続いた。厚生労働省によると、9日午後6時時点の断水は、広島県内では呉市の約9万戸、岡山県内では倉敷市の約1万戸など計27万戸に及んだ。また、経済産業省によると、9日午後5時50分時点で、広島県内の約3100戸など約5100戸が停電していた。

 総務省消防庁によると、9日午後5時半時点の避難者は岡山、広島両県を中心に約1万1千人に上った。

朝日新聞社