以下、朝日新聞デジタル版(2020/11/5 18:35)から。
今年の世相を映した言葉に贈られる「2020ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)にノミネートされた30語が5日発表され、「総合的、俯瞰(ふかん)的」も入った。菅義偉首相が日本学術会議の会員候補を任命しなかった問題をめぐり、除外した理由を具体的に説明するのを避けるかのように、国会などで連発している言葉だ。
「総合的、俯瞰的」との説明ぶりに対しては、野党ばかりでなく、与党・公明党の石井啓一幹事長からも「ちょっと難しくて、なかなか国民のみなさんには理解しにくい」との指摘が出ていた。
加藤勝信官房長官は5日の記者会見で、「総合的、俯瞰的」が選ばれた感想と、自身にとっての流行語を問われると、「9月に(菅政権が)発足してまだ1カ月半。今年もまだ2カ月もある」と指摘。「この段階で『これが』とはならないと思うが、菅首相が掲げる『国民のために働く内閣』のスローガンの下、内閣を挙げて、私もその一員として課題解決に取り組みたい」と語った。「総合的、俯瞰的」への言及は避けつつ、「国民のために働く内閣」がノミネートされなかったことに不満をにじませた。
政治に関連した言葉では、新型コロナウイルス対策をめぐり、安倍前政権が全国の世帯に配ったマスクの通称「アベノマスク」もノミネートされた。