映画「パンケーキを毒見する」を映画館で観てきた。
本映画はすべての人におすすめだが、とくに若い人達に観てもらいたい映画だ。
安倍政権・菅政権の特徴は、ウソをつく。あることをないことにする。文書で都合の悪い部分は黒塗りにする。都合の悪い文書は書き換える。突っ込まれる議事録はなるべくつくらない。国会答弁では質問されてもまともに答えない。はぐらかす。税金は自分たちの好き勝手に使う。政治は私物化する。国民のための政治はやらない。気に入らない学者や官僚スタッフは排除する。イエスマンを重用する。残念ながら、こうした悪政が、安倍政権・菅政権によって当たり前になってしまった。
こうした悪政を続けるには、テレビや新聞のメディアを支配することが不可欠。この点でも安倍政権・菅政権はぬかりない。というより熱を上げて、情熱をもって執拗に取り組んできている。記者とのやりとりは厳密に制限をかけてメディアを差別化し管理する。再質問は禁止。本物の「記者会見」はしない*1。あたかも戦前の「大本営発表」が"理想郷"のようだ。
学校教育で道徳教育を"復活"させ教科化したのもそうした愚民化政策の一貫だ。
菅政権が国民の安全・安心に関心を寄せていないことは明白。なにしろ強調するのは自助。「まずは自分でやってみる」(菅義偉)。コロナにかかっても"自宅療養"という名の自宅「放置」が当然。医療崩壊のもと、国民は見捨てられ、まさに棄民状態*2と言わなくてはならない。
無策で外国製のワクチン頼みの菅政権だが、ワクチンを2回打っても、デルタ株は猛威を奮っている。
オリンピック開始前、コロナ禍のいまは中止・延期をしてほしいという声が多くあっても、さらに緊急事態宣言下であっても、やりたいオリンピックはやる。コロナのデルタ株がいま爆発的に感染拡大してるが、原因はオリンピックとは無関係と、全く意に介さない。1回に4000食ものオリンピックのスタッフ用の弁当が捨てられても平気*3。
8月6日の平和記念式典での首相あいさつで、「我が国は核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、『核兵器のない世界』の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要」*4という箇所を読み飛ばしてしまっても台本の紙をくっつけてしまった糊と事務方のせいにする。そもそも原稿は自分で書いているのか。そもそも核兵器廃絶という思想も関心もないのだろう*5。
官房長官時代には領収書なしで莫大な機密費も公金の闇金として使い放題。その一方で、飲食業者いじめ。コロナ禍で一時支援金が不備ループに陥ってもへいちゃら。
こうした悪政をおこなう権力にとって唯一関心があるのが政権を維持できる選挙結果だ。
無関心は無自覚な支持と認識されてしまう。結果として悪政を支えることになってしまう。国民は自覚をもって悪政を支持しない投票をしなければならない。
映画「パンケーキを毒見する」は年代を問わずおすすめだが、とりわけ若い人達に是非観てもらいたい映画だ。
*1:菅首相は本物の「記者会見」をしたことがないのではないかという評価については、例えば、以下参照。【菅義偉】仏記者が酷評「菅首相は本当の記者会見をしたことがない」|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)
*2:コロナ感染で重篤化を防ぐための診断と治療ということでは、患者のウィルスの量と抗体の量の見立てが大事で、新しい治療方法を医療自身が学び対応していくことが重要であると言われている。自宅療養という放置で命を救うことはできない。結局、医療で治すしか方法はないという当たり前の結論しかない。
*3:TBS「報道特集」は、のべ13万食の弁当廃棄という数字を紹介していた。
*4:2021年8月6日のTBS News 23報道による。
*5:核兵器廃絶という人類史的課題にとって、今年は核兵器禁止条約に86か国が賛意を示し参加した画期的な年となっている。以下、参照のことUNODA Treaties。こうした世界の流れに対して日本はアメリカ合州国の「核の傘」に入ることで、考え方が違うといって反対し、参加していない。一方、安倍政権・菅政権のもとで核廃絶決議なるものを提案し結集を呼びかけてきた。ただし、核廃絶決議に対する賛成国は減っている。日本は世界の流れに背を向けて、その内容のインチキさが世界から見透かされている。たとえば、 核廃絶決議、問われる整合性 核禁条約に賛同しない日本:朝日新聞デジタル (asahi.com)を参照のこと。