首都ウエリントンには、重要な諸機関があると先ほど書いたが、ナショナルライブラリもそのひとつである。
ナショナルライブラリというと、日本でいえば国立国会図書館にあたるのだろう。
このナショナルライブラリの近くには、例のビーハイブ*1と呼ばれる日本でいえば、国会議事堂もある。
テパパのマオリ女性のライブラリアンからすでに私の話が行っているようで、「ああ、あなたが例の」という感じだったから、話はスムーズだった。
この辺の感覚は、アイルランドに似ているかもしれない。
都会であっても、話が通じるネットワークが盛んなのだ。その意味では、ニュージーランドはムラ的なところがある。口頭によるネットワーキングが盛んなのだ。
ちょうどReedから"Books in Maori 1815-1900"が出たばかりだという。
この国立図書館には、まだ出版されていない原資料があり、国立図書館内ではアクセスが可能らしい。
パソコンの検索機能を使ってパソコンのディスプレイ上でいろいろと私に見せてくれた。
国立図書館が5時で終わりであることを知っていた私は、そろそろ終わりの雰囲気を感じ取ったので、「また月曜日に来ます」「是非来て下さい」と言葉を交わして別れた。
ウエリントンは、その小さな規模にもかかわらず、まさに首都らしい首都である。ウエリントンは調査をするには素晴らしい所だ。坂道をおりながら、そう私は思った。
ますます私はウエリントンが好きになった。
*1:ビーハイブは国会議事堂のニックネーム。外観がハチの巣箱に似ていることからこの名がついた。