教師は、もちろん教えることが仕事だけれど、人に教えるためには、まず自らが学ばなければならない。一教えるためには十学ばないといけないとは、よく言われることだが、まず教師自身が教育されなければならないのだ。
教師は生徒からも学ぶし、同僚教員からも学ぶ。その点で、教師集団は重要である。これからいわゆる団塊の世代が抜けて、蓄積されてきた財産が若い世代に引き継がれなければ、教育の荒廃はますます広がるだろう。
園田学園中学・高校校長の野口克海氏も、「現状を打開し、志が高く優秀な人材に教員になってもらうには、学校の社会的地位を上げるしかない。思い切った教員の待遇改善と、公立学校の設備面への十分な予算の確保が不可欠だ」という指摘は、重要な指摘だ。