ピカソ展を見に行ってきた

amamu2008-12-14

 東京新美術館とサントリー美術館に、パブロ・ピカソ展を見に行ってきた。
 有名な絵がたくさんあったが、その中の一枚に、青空のもと、二人の女が浜辺を走っていく絵「海辺をかける二人の女」があった。思ったよりもキャンバスが小さいことに驚いた。もっと大きい版(号数)かと思っていたからだ。
 青の時代の絵画や、キュービズムの絵画、そして彫像もあり、充実していた。
 今回の展示会は、年代順に並べられるほどのピカソの作品を見ることができたから、ピカソの多種多様な画風を見ることができた。
 膨大な作品を残せたという多作性に、ピカソの天才性があるのだろう。小さな絵にも、大きな絵にも、簡単なスケッチにも、微細な絵にも、トレーニングを経た深さを感じた。
 子供の頃より、写真のような写実的な絵を描くことができたピカソは、それでは面白いと感じなかったのだろう。ブラックとともにキュービズム創始者と言われるピカソは、自分の画風の破壊者でもあった。
 今回、「朝鮮の虐殺」「ドラとミノタウロス」など、印象に残る絵画を多数見ることができた。戦争と平和という社会派的なテーマから、人間の愛と性欲に至るまで、ピカソのエネルギーはなんでもありの世界であり、人間に関するもので関心のないものはないという貪欲さがうかがえた。