3校目の学校訪問を終え、ニューヨークに戻る

amamu2015-05-01

 本日は、昨日に続いて3校目の学校訪問となる。
 昨夜夕食をともにした日本通の女性教師が出迎えてくれて、こちらの寄宿舎学校にお世話になっている日本人女子留学生と再会する。
 ESLの授業を見学する。遺産相続のロールプレイをしていた。授業の中で、たまたま女性の権利拡張の話になったが、アジア系の生徒たちは全体として興味を示さないようにみえた。ねらいとしては悪くはないのだが、生徒が的確に評価できないところがもったいない。アメリカ合州国とアジアとの価値観の差異ということなのだろう。
 校長と校長室で懇談する。友好的な校長で、前の高校は進学校でストレスも多かったが、こちらの学校は、それから比べると学校らしい学校で、ストレスの少ない学校だという。この校長なら話がわかるだろうと、Black Studiesの話をする。

 さて、今回のツアーは弾丸ツアーで、今日はニューヨークに戻らなければならない。
 ところで、コネチカット州の寄宿舎学校には、ショッピングモールやニューヨークに行くバスサービスなどを定期的に独自におこなっていようだが、コネチカット州にある寄宿舎学校に高校生が留学するとき困るのは交通手段だろう。
 アメリカ人の大人は車があるから問題ない。アメリカ人の高校生も、大人に守られているネットワークがあるから、問題が生じにくい。日本人留学生は、そうしたセイフティネットがない。
 これはわたしたちも同様である。ニューヨークに戻る交通手段をこちらの教師と相談したが、結局、Gatewayという民間のリムジンでNew Yorkへ戻ることにした。
 ニューヨークまでは車でも1時間以上かかるのだが、このアフガニスタン出身のドライバーは面白かった。
 彼からすると、こちらの学校で学校を辞める生徒がいるが、自分がいかに幸運であるかわかっていないという。
 途中、降車して、ランチ用にと学校でつくってもらったサンドイッチを食べる。
 NYへ戻る途中、日本人学校があると教えてくれた。日本人の留学生を乗せたことがあって、以来、毎年依頼されたという。日本人は頭がいいという印象をもっているようだ。
 ニューヨークは安全な街かと聞くと、警官がパトロールしているから安全だという。私からすれば、警官がパトロールしなければならないほどの治安の水準ということになるのだが。
 
 博物館(Museum)が好きだというから面白い男だ。彼の喋る英語にはアフガニスタンのアクセントがあるのだが、国連で働いている人に自分の国を当てられたことはあるが、あとは当てられたことはないという。
 立ち寄ったガスステーションにも知り合いが多いようで、この仕事が好きだからやっていると言った。

 リムジンはニューヨークに入り、まず、ジャマイカ地域にあるSuper 8という今夜の宿へ荷物を置きに行く。このジャマイカ地域に向かう途中にはユダヤ人居住地区などもあると教えてくれた。ジョン・F・ケネディ国際空港近くのホテルということで、旅行会社が決めてくれたのだが、このジャマイカ地区は高級とはいえず、夜の治安が悪そうな大衆的な雰囲気だ。
 荷物を置いてから、The MET(The Metropolitan Museum of Art)までお願いした。大渋滞のマンハッタンは、中国の大渋滞を思い出されてくれた。
 アフガニスタンの面白い運転手とはここでお別れ。
 わたしは若く見えると言われながら名刺を渡される。
 The METを2時間ほど見学。まずは1階のエジプト美術。そして、ピカソルノアールを見る。

 地下鉄に乗る。3ドル。
 タイムズスクエアでは、スパイダーマンの被り物を着ているものがいて、一緒に写真を撮ろうという。観光用のアルバイトと思っていたら、やはりチップをせびられた。



 Benjaminでステーキを食べることになった。テーブルに案内されると、訛りの強いウェイターに接客される。このウェイターは訛りは強いが、よく客を見ている。英語の訛りは強くても、ウェイターとして優秀だ。この店には訪米中の安倍晋三首相も、また松岡修造も来たという。
 再度地下鉄に乗る。3ドル。ジャズを聞きにVillage Vanguardへ。
 少し時間が速いので、外で待つことにしたが、寒い。
 コーヒーで暖めるため、近くのコーヒー屋に行く。そのコーヒー屋では、Neil YoungのHeart of Goldがかかっていた。
 Village Vanguardの入場料は、30ドル+飲み物代。
 黒人の演奏を黒人が聞くという雰囲気はない。日本人女性か中国人女性のウェイトレスが接客をしている。
 本日の構成は、ピアノ、サクソフォン、そして黒人のドラマー。
 私たち4人は、今回の弾丸ツアーで、少々くたびれ気味だ。支払い時は、4人で札を出し合ったが、クレジットカードの時代にこんな客はいないだろう。
 ホテルへの帰りはタクシーをつかまえるしかない。白タクは多いがイエローキャブ(Yellow Cab)がなかなかつかまらない。なんとかイエローキャブ(Yellow Cab)をつかまえて、ジャマイカ地域のSuper 8に戻る。タクシーの運転手が道がわからないと言っていた。本当にわからないのか、とぼけているのかわからないが、持参したiPadがここで活躍した。