「「憲法守り、生かそう」 大江さんら横浜で集会」

 昨日は憲法記念日
 以下、神奈川新聞から。

 憲法記念日の3日、改憲に反対する「5・3憲法集会」が横浜・みなとみらい21(MM21)地区の臨港パークで開かれた。「戦争・原発・貧困・差別を許さない」をテーマに3万人(主催者発表)が参加し、護憲派の呼び掛け人が登壇。安倍政権の改憲の動きや安全保障政策を厳しく批判し、平和や命の尊厳を基本にして憲法を「守り、生かそう」と呼び掛けた。

 作家の大江健三郎さんは、安倍晋三首相が今夏までの安保法制成立などを表明した米議会での演説などに触れ、「(国民は)集団的自衛権を拒否し、積極的平和主義は認めていないと大きな声で言いたい」と強調。作家の落合恵子さんは「民主主義は瀕死(ひんし)」としながらも、「生き返らせられるのは私たち一人一人」とし、「集団的自衛権は他国を守る『他衛』であり、他国の人々と殺し合う権利でしかない。積極的平和主義ではなく、『積極的戦争主義』だと突き付けよう」と訴えた。

 歴史を踏まえた指摘も。憲法学者樋口陽一さんは、明治憲法制定時や大正デモクラシーなどと比較しながら「(今は)立憲主義を知らない人たちが憲法に手を付けようとしている」と厳しく批判。作家の沢地久枝さんは「戦後70年、(日本は)公式に戦死者を出していない。ゼロで来た歴史が切り替えられた年が2015年だったとならないようにしたい」。精神科医香山リカさんは原発再稼働やヘイトスピーチなどにも触れながら「私たちは今の憲法を全く使い切っていない。使い尽くしていないのに変える資格はない」と訴えた。

 また「沖縄から」と題し、「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の高里鈴代共同代表が憲法をめぐる沖縄の思いを紹介。米軍統治下で平和憲法を求めて本土復帰したが、過重な基地負担は継続し、「あたかも憲法がないかのような状態に置かれ続けてきた」と指摘。名護市辺野古での新基地建設について「憲法をしっかりと維持していくためにも、新基地建設を認めさせてはいけない」と呼び掛けた。