以下、朝日新聞デジタル版(2018年9月28日22時00分)から。
元朝日新聞記者の植村隆氏(60)が「週刊金曜日」を発行する株式会社金曜日(東京都千代田区)の社長兼発行人に26日付で就任した。非常勤の韓国カトリック大学客員教授は続け、日韓を往復する。
前社長で元毎日新聞記者の北村肇氏によると、同誌は定期購読部数が1993年の創刊時の5万部から現在は1万3千部に落ち込み「このままでは廃刊の危機もありうる状況」という。
植村氏は28日、都内で記者会見した。慰安婦報道をめぐって2014年に勤務先の大学や家族に非難や脅迫が集中した際、「最初に詳しく伝えたのが『週刊金曜日』」と言い、「人権が守られる社会のため、憲法と『週刊金曜日』を守りたい」と語った。
植村氏は、韓国人元慰安婦の証言を伝える記事を「捏造(ねつぞう)」と書かれて名誉を傷つけられたとして、ジャーナリストの櫻井よしこ氏や西岡力・麗沢大学客員教授らを相手取り提訴した民事訴訟を争っている。(編集委員・北野隆一)