「寅さんは「余剰人員そのもの」 山田洋次監督、次作語る」

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以下、朝日新聞デジタル版(2019年8月6日17時30分)から。

 1969年の公開から50年となる人気映画「男はつらいよ」シリーズ。今年12月には22年ぶりに新作となる第50作「男はつらいよ お帰り 寅さん」が公開されるほか、今月7日に東京・日本橋三越本店で「みんなの寅さん」展が始まるなど、「寅さんイヤー」となっています。なぜ、いま寅さんなのか――。原作者の山田洋次監督は「ゆとりを失った時代だからこそ」と言います。新作でおなじみの主題歌を桑田佳祐さんが歌う理由など、同作についてたっぷり語ってくれました。

記事の最後で50作目の新作「男はつらいよ」について語る山田洋次監督の動画がご覧になれます。

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 ――50作目の「男はつらいよ」が今年の暮れに公開されます。なぜ撮ろうと思ったのでしょう。

 これまでの49作のフィルムをつなげて回すと3日分くらいの長さになります。それを1本の作品に編集したらどうなるだろう、と前から考えていました。

 どういうコンセプトでまとめればいいのかということですが、(寅さんの甥(おい)の)満男(吉岡秀隆)と、恋人だった泉(後藤久美子)が再会するという柱を立てれば物語が展開するのではないかと思いました。満男は結婚して子どもがいるが、奥さんが亡くなって独身。泉も結婚して海外で暮らしている。そんな2人が出会うラブロマンスにしてみては、と。

(後略)