James Taylor と Carole King を聞いて英語のお勉強

Gorilla (1975)

 俺が高校生の頃、洋楽といえば、アメリカ合州国とイギリスとに分かれていた。

 俺はThe Beatles は好きだったが、どちらかといえば、アメリカ合州国派だった。

 アメリカ合州国のFolk Revival から入ったから、フォーク系のアコースティックギター好きだ。たとえばウェストコーストのSSW系の音楽が好みだったから、キャロル=キングやジェームス=テイラーにはもちろん抵抗はなかった。

 ジェームズ=テイラーのアルバム”Gorilla"(1975)の歌詞の英語は比較的簡単だ。高校生向きとも言えるだろう。

 "Mexico"…。

 そして、"Music"。

 "Music"には、次のようなフレーズが出てくる。

strike up the music (音楽をかけて)*1

turn on the music (音量をもっと大きくして)

crank up the music (音量を最大にして)

 "How Sweet It Is (To Be Loved By You)は、R&Bのスタンダード曲。The Grateful Deadもライブの初めによく演奏していて、サンフランシスコのストーンというハコで何度か聞いたこともある。俺にとってもお気に入りの一曲だ。

 "Wandering"はスピードもゆっくりで歌詞もわかりやすくとっつきやすい。英語初級者でもイメージしやすいだろう。

 "Gorilla"は、アルバムのタイトル曲になっているが、動物園のオリにいるゴリラが外界を想像しているのはわかるが、全体のメッセージはよくわからない。

 "You Make It Easy"は、既婚男の移り気な心を歌っているのだろう。

 この歌詞の中の "wind up"がよくわからない*2

 "I Was Fool to Care"は、嘘をつかれた傷心の男心を歌った唄か。教材になりそうだ。

 "Angry Blues"は、テーマとして高校生にも面白いかもしれない。

James Taylor Greatest Hits (1976)

 ジェームズ=テイラーの代表曲 "Fire and Rain"。

 "You've Got a Friend"は、よく知られたCarole Kingの唄。

 "Don't Let Me Be Lonely Tonight"は、大人向けの唄。

 "Shower the People"は、サンフランシスコ滞在中にTVでジェームス=テイラーが"Shower the People"と"Sweet Baby James"をやっていたことを覚えている。英語の歌詞としてもすごくわかりやすい唄。

 "Steamroller"はイディオム・卑語もいっぱいのブルーズ。"demolition derby"*3,"a hefty hunk of steaming junk"*4,"a churning urn burning funk"などのフレーズがよくわからない。 *5

JT (1977)

 アルバム"JT"(1977)も歌詞はむずかしくはない。けれども現実味がないと感じる。高校生には向いているかも。深みはないが、スタイルはシンプル。

 "Handy Man"は、ゆっくりで簡単。

Music (1971)

 Carole King の "Music" (1971)。高校生の頃リアルタイムで聞いていた。

 基本的にCarole Kingの歌詞はわかりやすい。

 とくにキャロル=キングの歌詞はアメリカ人にはわかりやすいのだろう。でも、日本人には、そうしたアメリカ人にはmake it のような簡単なヤマトコトバこそが逆に少しむずかしいということになる感じがしていた。

 "Growing Away From Me"は、こころは演歌という感じがする。日に日に自分から離れていく相手を感じる女心。その傷心を歌っているからだ。"Too Much Rain"も、演歌という感じ。歌詞は簡単だ。単純すぎる気もしないではない。

Wrap Around Joy (1974)

 Carole King の "Wrap Around Joy" (1974)。

 高校時代の"Tapestry"(1971)以来、学生の頃は Carole King は追いかけていない。Carole King は "Tapestry"(1971) "Music"(1971)までだった。このアルバムも何か欠けている気がする。

   strychnine, glassine, quinineなどの語彙が使われている”A Night This Side of Dying"は、ヘロインに関する唄か*6

One to One (1982)

 Carole KIng の新譜のアルバム "One to One" (1982)。

*1:"lay on the music"も歌詞の中にあるが、これも「音楽をかける」という意味。

*2:windは「巻く」という意味だが、wind up で、end up のようなニュアンスが出るのだろう。歌詞にある"wind up on the barroom stool"となれば、飲み過ぎて酒場のスツールに座り込んでしまうことの意。スツールとは、バーのカウンターに座るための高い椅子のこと。

*3:デモリション・ダービー - Wikipedia

*4:見た目には魅力的でない大きくて重たい蒸気を出す物体ほどの意味。

*5:"burning funk"とは、情熱的で、エネルギーにあふれている男をいう。changing urn は、常に動き変化しているさまをあらわしているようだ。

*6:私の愛読書の一冊"The Rock Music Source Book (1980)には、"Heroin"の"Definitive Songs"のうちの一曲に上げられている。"The Rock Music Source Book"(1980)はロックミュージックの海を渡る羅針盤だ - amamuの日記