出発を考えて荷物の整理をおこなう


 出発を考えて、今日、荷物の整理をした。ガラクタばかりだ。
 人間が住むというのはゴミを部屋に持ち込むことなのかもしれない。
 旅行の時は本当に身軽で行きたいので、語学関係は持ち歩かず、純粋な旅行者として出かけたい。
 まず本だが、買った本、スペイン語、使い古した辞書、slang辞典、idiom辞典、全部送るつもりだ。ただ、松本道弘氏の「タイムを読む」だけは、持ち歩こうかなと思っている。
 テレビ・電気釜・ギター、その他は友人にあげてしまうつもりだ。
 雑誌TimeやUS News & World Reportは日本に送るつもりだ。迷ったが、読めるようになった頃の思い出もあるし、いろいろなことがCover Storyによって思い出されるので、送ることにした。カセットテープもかなりの数になった。テレビを録音して、これも送るつもりだ。
 授業のノート・プリントは迷っている。ひとつひとつ見ると、いろいろなことが思い出されるし、授業に使えるものもあるが、全部スッパリ捨ててとも思う。前を見なければということもある。ところで、この3ヶ月を振り返ると、本当に勉強したという気がする。本格的にnativeに教えてもらうのは初めてだったし、大事なことを教わったと思う。けれども、子どもの頃日本語を学んだ時のように、いろいろな宿題をやって、いわばノートを汚して、そのほとんどは後から見れば、ガラクタになってしまう。そうやって学んでいくものだと思う。そうして、この部屋を眺めてみると、本当に全部捨ててもいいようなガラクタばかりである。力はついた(つきつつある)ので、全部捨てて旅に出てもいい気もする。考えながら整理するが、日本にガラクタを多少なりとも送ることになるだろう。
 手紙も整理した。これもまとめて送ってしまおう。
 学生時代に応援していた女性フォーク歌手から紹介された日系アメリカ人については迷ったが、やはりお会いしようと思い始めている。
 最近、夜になると、サザンオールスターズの「ステレオ太陽族」ばかり聞いている。A面の最初から恋の女のStoryまで聴くことが多い。地元の海を思い出したり、日本の大学生を思い出すからかもしれない。