オクタゴンのレストランで食事をとって、モスギルのモーテルへ

 ダウンタウンに着く頃には、あたりはすっかり暮れていた。どこに車を停めればいいのか、駐車に慣れていないので、ダウンタウンの中心から少し離れた通りに路上駐車をする。昨日散策した際にオクタゴンのあたりにいいレストランがありそうと目星をつけているので、今夜はオクタゴンで食事をとることにしよう。ダニーデンという町は本当に坂道にたっており、例えていえば、ダニーデンのメインストリートであるジョージ通りを折り紙の折れ線のようにして、山側の半分の斜面が急勾配になっている。その山側の通りに路上駐車して、オクタゴンをめざして歩く。
 オクタゴンのあたりも坂道に建物が建っているようで、入り口を上がる感じで入っていく。一軒のレストランに入って、”A table for two, please.”とお願いすると、ウェイトレスとは別に、客のように座っていた恰幅のいい男性が、「もちろんですよ」と、Sirをつけて言った。ここはどうやらイタリアンレストランらしい。ジュース(3.50)、waipara springsというワイン(7.50)、小海老のリゾット(17.50)、本日の魚料理(24.00)、デザートの苺(10.0)、コーヒー2杯(7.0)で、合計69.50ドル。日本円で、4816円。
 食事を済ませて、車を停めた場所に戻る。すっかり日も暮れたので、夜の走行になる。走っている道路の状態は日本でいえば高速道路だが、そうした整備された高速道路を走っているかと思うと、一般道路が急にあらわれるような感じになる。そこは住宅地へのアクセス道路になっていて、たいていラウンドアバウトになっている。街づくりに合わせて道路が自由に作られている感じで、整備された道路であるにもかかわらず、高速道路代もいらない。この点が日本の道路と印象を異にする点である。
 モスギルのモーテルは簡単に見つかった。レセプションで受付の女性と話をすると、このモーテルは夫婦でやっているようだ。「ニュージーランドは高速道路代が無料なのがいいね」と私が言うと、「ガソリン代やレンタカー代の中に税金が含まれているから、あなたも貢献して払っているのよ」と言われて、それはそうだと納得する。それでも、ただ生活をしているだけで、あれやこれやとお金を取られる印象の日本よりは、ニュージーランドの方が精神衛生上はよいのではないだろうか。この宿は案外高くて、105.0ドルだった。
 明日はいよいよダニーデンを離れる。