映画「クジラの島の少女」

 音楽について聞いたついでに「クジラの島の少女」はどう評価するかと講師ヘミに聞いてみたのだが、彼によれば「すごい」(awesome)という評価がメールで返ってきた。
 このニュージーランド映画「クジラの島の少女」については前にも書いたが、私がマオリ文化に興味を持っていることを知っているものだから、アレックスとジュディの長女マーガレットからも、テレビ放映される当日に、アレックスとジュディに電話をかけてきて、「(私に)必ず観るように勧めて」と伝言してくれた。ジュディは、「彼はすでにチェックしているわ」と言ってくれたのだが、長女マーガレットはタラナキ山の麓に住んでいるから、わざわざ教えてくれたということになる。
 とりわけジュディが幾分かマオリに対して批判的であるので、この映画を観てよいものか、私としてはちょっぴり思いあぐねていた。アレックスもジュディも、ゴルフやラグビーなどのスポーツ観戦が好みで、映画はあまり観ないことを知っていたから私は少し遠慮していたのだ。
 長女のマーガレットも教師だし、彼女の旦那のジェフも地理の教師で、ともに教師なので、この前夕食をともにした際に、ある白人のニュージーランドの歴史家の名前を私が出して、彼らと議論したことがある。その歴史家マイケル=キング(Michael King)は、今年、自動車事故で亡くなったそうだが、マオリに対して共感的で、その点でポストモダンの歴史家ではないかとジェフが教えてくれた。彼らは、そうした視点が今日ニュージーランドに必要だという意見だった。つまり、彼ら少し若い世代は、ジュディと、少し視点が違うのだ。
 「クジラの島の少女」は、そうした新しい流れの中で絶賛された映画なのであろう。パイ役を演じて一躍スターダムにのしあがったケイシャだが、この前、制作秘話的な番組を見たら、かなり快活な女性だった。だから、パイ役はかなり彼女の演技や監督の演出が入っているという印象を私は持った。
 さて、今日は土曜日。私はゴルフを全くやらないけれど、アレックスにゴルフコースに一緒に行かないかと誘われたのだが、残念無念。私には今日中に書き上げないといけない課題が二つもある。泣く泣く断って、一人で読書課題と作文課題に向かっているところである。だけど、この課題、一体全体間に合うんだろうか。