ロトルア博物館再訪

 ファカを後にして、次にロトルア博物館を再訪した。
 ここも4月に訪れたところなのだが、南半球にあるニュージーランドが、ヨーロッパに対して客を呼ぶために、温泉治療をアピールして、ロトルアにバスハウス(Bath House)と呼ばれるチューダー朝様式の一大サナトリウム施設をつくったのだが、そうした歴史的な建造物を博物館にして公開している。当時の一大プロジェクトは、パイプを通じて硫黄泉を管理するのが大変だったことと、近代医学の発達に従って、このサナトリウムは廃れてしまったようだが、当時皮膚病に対して使われた泥風呂の効用は今でも多少は健在なのだろう、泥石鹸や泥パックなどがみやげ物屋で売られている。
 4月にロトルアに来たときには、40キロほどのロトルア湖を自転車で一周し、これもロトルアでは定番のポリネシアンスパのお風呂で疲れを癒したのだが、その時には通過しただけのスカイラインゴンドラやレインボースプリングスに今回は寄ってみた。また、マオリ彫刻で内装されているイギリス国教会の教会と、1887年に建てられたタマテカプア(Tamatekapua)と呼ばれるマラエのあることで有名なロトルア湖畔にあるマオリ村のオヒネムツ(Ohinemutu)も再訪した*1。オヒネムツのマラエの前で、マオリの女子高校生たちがポイダンスの練習をしていた。
 キーウィーからすると、ロトルアは、少し商業的過ぎるということになるのだろうが、商業的な観光地といっても、日本ほど、消費的な感じがしないのは、ニュージーランド全体が素朴だからか、はたまた日本が商業的すぎるからなのか。おそらくどちらも理由として当てはまるからに違いない。

*1:オヒネムツのōは、the place ofを意味し、hineはgirlを、mutuはcut offを意味する。全体としてオヒネムツは、The place of the young woman who was killedの意味になる。