自動販売機で飲み物を買うには、1ドル紙幣が必要

 ということで大いにこちらの自転車道路が気に入ったのだが、ひとつだけ問題点をあげるとすると、なんといっても、トイレに設置してある自動販売機のことである。
 この自動販売機で売っている飲み物は、0.5リットル入りで1.5ドルするのだが、これが紙幣の場合、1ドル紙幣しか受けつけないのだ。
 最初わたしが買ったフランス産のペリエは、炭酸入りの水で、1ドル紙幣とクオーターを2枚で買えたのだが、その後、私は1ドル紙幣も充分なコインも切らしていた。
 こんなことなら、ベニスビーチでくずしておけばよかったと後悔してもすでに遅い。
 ベニスビーチでは、水分も食事もとらなかったので、マンハッタンビーチに着く頃は、ヘロヘロで、広く長い自転車専用道路で、確実に私が一番のろいサイクリストになっていた。
 マンハッタンビーチに着いてからは、少し元気になったので、ハモーサビーチまで行って、昨日と同じ場所で、マッスルとクラムの酒蒸しのような奴で、メキシコビールのコロナをいただいた。
 ようやく元気を取り戻してからの、マンハッタンビーチまでの帰り道は、左手に見える夕日が美しく、ハモーサビーチで夕日を浴びながら歩いている人、犬の散歩を楽しんでいる人、ジョギングをしている人、インラインスケートを楽しんでいる人、自転車に乗っている人たちが、とても美しく見えた。
 家にたどり着いてから浴びたシャワーは、至福の時間。
 大変なご馳走となった。
 ちょっとだけでも少し苦労したあとは、日常のささいなモノに対する感謝の念が蘇ってくる。
 これだから、サイクリングは、楽しいんだよね。