ブラックホール的日本から脱出を

 梅棹忠夫氏が、その昔、日本=ブラックホール説を唱えたことがあった。
 情報量として、日本は情報発信することが少なく、したがって輸入超過でバランスが悪く、まるでブラックホールのようだと。このブラックホールからはほとんど何も情報が発信されず、不気味ですらあると。
 このアナロジーが適切なものかどうかわからないけれど、インターネットが普及してきている現在、もっと、情報発信すべきというのは確実なことだ。
 もっと我々も、きちんと自分達のことをアピールしないといけない。
 そのためにも、もっと真面目に情報入手すべきだというのが私の考えだが、海外での日本に対する関心はかつてなく高まっているようだ。
 実際、15歳のジュリアの日本文化に対する関心は、「おたく」(geekhead)的だった。
 アメリカ合州国のロック音楽に対する私の興味関心も、「おたく」(geekhead)的かもしれないけれど*1
 だから、もっと日本をアピールしないといけないし、もっと日本を実際に魅力的な場所にしないといけない。
 アメリカ合州国ばかりを見ているにせよ、合州国のよい所を学び、悪いところは真の友人として、批判しないといけない。つまり、批判的に接することが本当の意味での友人になりうると、私は思っているのだ。
 われわれ日本人は特別頭が悪いわけでないとも信じている私は、政治的に日本はもっとしっかりしないといけないというのが、私の基本的な立場なのである。
 まことに日本に興味を持っているアメリカ人は少なくない。
 私がつくったすき焼きを、作って楽しく、簡単で、それにおいしいと、ジェニーが掲示板に書いてくれた。
 ジェニーの実家の感謝祭に呼ばれた際にも、ターキーの写真を取りまくり、翌日のコールドサンドイッチとして「マッシュポテトをターキーサンドイッチに入れるか否か(Yea or Nay?)」という食卓での議論が私には大変に面白かったのだけれど、そんなことも掲示板にジェニーが紹介して書いてくれた。
 ジェニーは、「今回訪問してくれたこと、それにあなたが書いた全てのレポートに、ありがとう。質問をし続けて下さいね。あなたはいつも丁寧で、常に興味深い、ということを忘れないで」とも書いてくれた。
 アメリカ人の懐は深い。
 われわれももっと懐を広く深くして、異文化の壁を越えていかないといけない。

*1:このgeekheadは、かつては、「変わり者」「変人」などの否定的なニュアンスばかりであったけれど、最近ロサンゼルスでは「知的」など、肯定的なニュアンスも感じられる始めているようだ。ただし、ニュージーランドのホームステイをしている家で聞いてみたら、頻繁に使われることはないが、聞いたことはある程度で、geekheadは、「変人」という意味で肯定的な意味は全くないと言っていた。おそらく「最悪」「異常」が「最高」「素晴らしい」の意味で使われたりするのと同じようなものだろう。