台中では、宝覚寺に連れていってくれた。
實覚寺（宝覚寺）の布袋さまは、高さが30メートルもある。七福神のひとつで、笑う仏陀として有名らしい。
私は旅行前に必ず何らかのガイドブックに眼を通すことを常としているが、この宝覚寺については事前の私の希望ではなく、したがって私全く私は知らなかった。だから、次のような話を聞いたのも今回初めてのことである。
中華民国国民党政権のために戦死した人々を祀る「忠烈祠」は台湾各地にあるけれど、いわゆる大東亜戦争に志願して戦死した人々は東京の靖国神社に祀られていて、台湾では祀られていなかったという。しかし、昭和62年、戒厳令が解除されたのを機に、大東亜戦争で戦死した台湾人元日本兵軍人軍属戦没者3万3千余柱と、台湾住民で犠牲者となった人々の霊をこの宝覚寺に祀ることになったようだ。また、この宝覚寺には、第二次世界大戦で亡くなった日本人の遺骨を集めた日本人墓地がある。
