日本を銃社会にしないために何が必要か

amamu2007-12-16

 アメリカ合州国は確実に銃社会であり、アメリカ合州国の発砲事件は頻繁に起こっているにもかかわらず、日本であまり報道されていない気がするけれど、ルイジアナ州バトンルージュで1992年のハローウィーンの時期に起こった服部君事件は日本人留学生が被害者であったため、日本でも注目を集めた例外の一つかもしれない。
 刀狩が実施された日本と違って、アメリカ合州国は、例のライフル協会が絶大な影響力を持ち、銃を持つ自由を主張する銃社会だ。
 アメリカ合州国でも、マイケル・ムーアが監督した「ボーリングフォコロンバイン」などの映画の影響もあり、銃社会をなんとかしようという世論が高まっているが、「銃は人を殺さない」「人間が人間を殺すのだ」という論調が相変わらず強い。
 「銃は人間を殺さない」というが、人が銃を使って殺すのだ。
 日本をそうした銃社会にしてはならない。

 以下は、昨日の西日本新聞の夕刊から。

なくせ 銃 暴力 佐世保銃乱射


厳戒、震える一夜 「外に出ないで」 捜査員、防弾服で巡回
 「銃声が1発して…。家の前には警察官が立ち、『絶対に外に出ないで』と言われた。怖くて怖くて仕方なかった」

 馬込容疑者の遺体が見つかった船越教会(佐世保市船越町)の付近に住む主婦(63)は、身近に乱射事件の容疑者が潜んでいたことに震えが止まらずにいた。

 事態が急転したのは15日午前1時ごろだった。船越教会前の路上で、クラブから走り去ったとみられるワゴン車が発見された。銃を所持している可能性が高いため、長崎県警は教会に通じる道路への進入を規制。容疑者の行方を追った。

 午前5時44分、教会付近から1発の銃声が響いた。防弾チョッキを着用した捜査員が付近の1軒1軒を回り、「外に出ないで」「消灯して鍵を閉めて」と要請。一気に緊迫感が高まった。車両を盾にしてゆっくり教会に向かう捜査員。しばらくして出てきた捜査員は、警戒線の外側に向けて「×」のジェスチャー。間もなく救急隊員が死亡を確認した。

 教会近くの別の主婦(67)は午前5時半ごろ、警察官が押したインターホンの音で起こされた。「危ないので絶対に外に出ず、窓の外も見ないで、と言われた。自宅と教会は1本の道でつながっているので、もしや、と思うと本当に恐ろしかった。1人暮らしなので隣の弟の家に避難した」と、疲れ切った表情で話した。

 ●銃許可判断「難しい」
 長崎県佐世保市で起きた銃乱射事件の馬込政義容疑者(37)が散弾銃を手にしたのは2002年だった。同県公安委員会の許可を得て、同年に1丁を所持。翌年には2丁目と空気銃、さらに今年9月に3丁目の散弾銃を狩猟と標的射撃目的で入手していた。県警は「審査は適正で、馬込容疑者が欠格事項に相当する問題は把握していなかった」としているが、散弾銃の所持をめぐる論議に発展しそうだ。

 同県警によると、散弾銃は県内だけで1918丁が所持されているという。

 散弾銃やライフル銃、空気銃の所持は、銃刀法に基づき原則禁止されているが、狩猟と有害鳥獣駆除、標的射撃の目的に限って所持が可能。所持するには、住所と氏名、生年月日に加え、銃の種類、所持目的などを記載した申請書を居住地の警察署に提出し、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない。

 不許可の欠格事項は(1)空気銃は18歳未満、猟銃は20歳未満(2)精神障害やアルコール、覚せい剤などの中毒者(3)住所不定者−など。

 許可証は、初心者講習会や考査試験、射撃教習などを経て交付されるが、更新は3年に1回で経験者講習と書面審査だけとなっている。いずれも医師の診断書は必要。

 散弾銃やライフル銃による事件や事故は全国で多発。宇都宮市で2002年に起きた散弾銃による隣人殺傷事件では栃木県公安委員会の許可の是非が問題化し、宇都宮地裁は今年5月、県や警察側の過失を認める判決を言い渡した。

 今月も、東京都目黒区で幼い兄弟が父親のライフル銃を触っていて弟の2歳児が死亡する事故や、高知県津野町で男が散弾銃で隣人の親子を死傷させる事件が起きていた。

 銃の許可申請を担当する福岡県警の捜査員は「許可の判断は難しい。事件や事故に使用されるケースが相次いでいるため、面接調査や身辺調査を厳しくする必要がある」と指摘している。


=2007/12/15付 西日本新聞夕刊=