家族旅行ということで、短期間だが、また台湾に出かけることになった。
今回は三世代の旅行なので、ゆっくりと午後便で出かけた。
日本から台湾までの飛行時間は3時間くらい。日本と台湾との時差は1時間だから、日本から台湾に出かけるときは1時間得することになる。
さて、台湾の国際空港だが、中正国際空港(C.K.S Airport)と呼ばれていたものが改名されて台湾桃園国際空港となっていた。前回2回目の台湾訪問のときは、蒋介石空港だったのだが、2006年9月6日の改名だというから、この改名は前回訪問以降のことだ。これも民主化のひとつのあらわれなのだろう。
今回の旅は、台北だけの滞在で、台北のインペリアルホテル台北(華国大飯店)に泊まる。台北の中心街からは少し離れているが、圓山大飯店などと違って、まわりにいろいろと店があって、歩いてアクセスできるから便利そうだ*1。
さて、今日の予定は、夕食をとるだけ。
ホテル前からタクシーに乗って、永康街に向かう。今日は鼎泰豊(ティンタイフォン)本店近くの高記で小龍包を食べる予定だ。
これまでの台湾旅行は、専用車で専用ガイドだったが、今夜は自分達でなんとかしなくてはいけない。タクシーに乗るのも、自分達でやらなければだめだ。
さて、そのタクシーだが、失礼で申し訳ない話なのだが、私は台湾語も中国語も全くだめ。私が話せる台湾語・中国語らしきものは、你好(ニイハオ)、再見(ザイチェン)、謝謝(シェィシェィ)とか、謝謝你(シェシェニ)、多謝(トュオシェ)、没有(メイヨウ)、我是日本人(ウォシリーベンレン、ウォシズーベンレン)くらいで、まことにお寒い限りだ。中国語は、ご承知の通り、四声というものがあり、同じ漢字でも、四つのイントネーションによって意味が違ってくるから、発音がよくわからない私にはお手上げだ。それでも、漢字文化圏に入る日本で生まれ育った私にとっては、西洋人よりは、台湾文化圏は近しい気持ちはあるけれど。
これでは、日本語がわかる運転手か、英語がわかる運転手を期待するしかない。
高記は、カオチーとでも発音するのだろうか。私の台湾語、中国語では無理なので、もちろん住所と名前を書いたメモを運転手に見てもらうことになる。
それで、今回はじめて台湾でタクシーに乗ったのだが、この若い運転手が日本語も英語も全く通じない。
5人なので、タクシー2台で行くことにしたのだが、この運転がものすごい。
私が乗った2台目のタクシーが先行車を追いかけるのかと思っていたら、アクセスルートで前の運転手と自分の思惑が違ったのか、私が乗った車が前の車を追いかけ、横につけて、凄いいきおいの台湾語で先の運転手に話しかけた。アクセスルートで話が一致しなかったのか、二台のタクシーは、全く別方向でそれぞれ目的地に向かうことになった。
台湾のタクシーの運転は乱暴だが安心だ。なぜなら危ない運転手はとっくに死んでいる、という冗談があるようだが、台北での運転は実にものすごいが、うまい。
それで、この若い運転手だが、先ほど書いたように、日本語も英語も全く通じない。
どこをどのように通っているのかわからなかったが、上の高速道路を使い、結果は、私の乗った車の方が早く、目的地である高記に着いた。
高記の前に立っていた店の男性に英語で話しかけると、これがまた英語も日本語も全く通じない。台湾で日本語も英語も通じないのはけしからんというのは大国主義的態度でよくない。それは重々承知なのだが、中から日本語のできる店員が出てきて、予約していることを告げると、予約の件は通じていないようだった。店はきどっていない雰囲気なので、予約は特に必要ないのかもしれない。
あとから来た家族と合流して、車の料金を聞いてみると、ほぼ同じだったから、ぼったくりはない。私が乗った車のタクシー運転手の方が道をよく知っていたということだったようだ。
高記での食事はまずまず。ただ、私の個人的意見を言わせてもらえば、鼎泰豊(ティンタイフォン)の方が美味しいと思う。
ホテルに帰るタクシーを高記前でひろって、話しかけると、これまた日本語も英語も全く通じない。それでも、紹興酒が聞いたのか、大変に失礼ながら、私は20分ほど英語で話しかけ続けた。これだけ通じないとおかしいもので、私も運転手も大いに笑うしかなかった。
それでわかったことは、高記も悪くはないが、多少値段は高い。また、値段は同様に高いけれど、小龍包なら、やはり鼎泰豊(ティンタイフォン)がお薦めだということだった*2。
小龍包なら、杭州南路2段17号にある杭州小籠湯包(ハンジョウシャオロンタンパオ)がいいのではないかと実は私はねらっているのだが、「どこがお薦め」とか「〜はどう」と台湾語や中国語で言えないのが、もどかしい。