以下、朝日新聞デジタル版(2018年5月17日23時18分)から。
安倍晋三首相は17日の衆院内閣委員会で、加計(かけ)学園の獣医学部新設について、「前川(喜平)・前(文部科学)次官も含めて、私から指示や依頼を受けた人は一人もいない」と改めて述べた。前川氏は15日に首相が自らの関与を否定するために名前を使わないよう求めるコメントを出したばかり。
立憲民主党の阿部知子氏が、獣医学部新設と長年の友人で学園理事長の加計孝太郎氏とのゴルフや会食の関連を問うたのに答えた。
前川氏は15日のコメントで、加計学園の獣医学部新設について「首相自身の強い意向だという認識を持っていた」と説明。「首相が獣医学部新設に関与していないと主張するための材料として、私の名前に言及することは極めて心外」とし、「私の名前をこのように使わないでいただきたい」と求めていた。
一方、首相は加計氏とのゴルフや食事をした際の費用負担について「ゴルフ代は私が基本的に私の分は持っていた」「食事は私が持ったり、加計氏が持ったりと、いずれにせよポケットマネーの範囲内だった」と述べた。
阿部氏が国家戦略特区の責任者として不注意だったのではないかと指摘すると首相は「長年の友人でもあり、そうした疑いを持たれるということももっともなことだ」とし、「李下に冠を正さずという気持ちで、注意を払わなければいけなかった」とした。(斉藤太郎)