「ペンス氏の「FTA」発言、米が記録修正 日本に配慮か」

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 以下、朝日新聞デジタル版(2018年10月11日18時20分)から。

 米トランプ政権が、ペンス副大統領の日米通商交渉をめぐる発言について「自由貿易協定(FTA)」という文言を使っていなかったように記録を修正し、発表していた。国内の農業界などへの配慮から「FTAの交渉には入っていない」と説明してきた日本側の立場に配慮したとみられる。

 米ホワイトハウスは4日、ペンス氏がワシントンでの講演で、日米間で年明けにも始まる関税交渉について「歴史的な二国間の自由貿易の交渉(free―trade deal)をまもなく始める」と述べたとする発言録を発表。ホームページにも記載した。

 しかし実際には、「deal」の部分はFTAを意味する「agreement」と発言していた。インターネット上で公開された講演動画でも確認できる。

 日本側は日米物品貿易協定(TAG=Trade Agreement on goods)と位置づけ、「FTAとは違う」との認識だが、米側は「TAG」という用語を使っていない。発言の修正は、FTAの締結も視野に交渉を進めようとする米側との温度差を浮き彫りにするものだ。(バリ島=青山直篤)