以下、朝日新聞デジタル版(2021/1/20 11:00)から。
「俺の食に密はない。がんばれ、飲食業界。井之頭五郎」。漫画・ドラマ「孤独のグルメ」の原作者である久住昌之さんが五郎のイラストをつけて、こうツイートしたところ、20万件を超える「いいね」がついた。午後8時に飲食店が閉まったら、仕事の合間にふらりと1人で飲食店に立ち寄る五郎は困るはずだ。このツイートにこめた思いを久住さんに聞いた。
「会食」は政治家の言葉
――なぜ、このツイートを。「そんなに深く考えていないんだけど、緊急事態宣言で飲食店ばかりが午後8時まで、と言われるのは何か理不尽だなと。僕も含めて、仕事を終えて外で夕飯を食べようとしたら午後8、9時になっちゃう。そういう人はいっぱいいますからね」
――飲食店の午後8時までの時短営業には反対ということですか。
「大声で『反対』というつもりはないけど、『一律に』時短はおおざっぱですよね。それに、『会食』って、そんなにするもんでしょうか」
――確かに、「飲み会」はしますが「会食」は少ないかもしれません。
「『会食』って、政治家の言い方ですよね。ふつうの人は、打ち合わせを兼ねた食事会なんてほとんどしないでしょう。『夜の街』というのも変な言い方だったけど、雑に悪者をつくっている、という感じがします」
――五郎のように、「ひとり飯」をおすすめするということでしょうか。
「別に推奨しているわけではなく、そういう食べ方もある、ということなんですよね。2人だって、4人だって、静かに食べることはできます」
「ランチもだめというけど、おじさんが会社の同僚と『昼飯食いに行くか』となっても、そんなにしゃべらないですよ。『逸ノ城、負けたな』ぐらいで。『Go To イート』って言ったあとに『飲食店が悪い』ってなったら、それはないだろうと思います」
――五郎だったら、どうしますかね。
「『午後8時閉店か、弱ったな…
(後略)