シビックセンター、リトルトウキョウ、オルヴェラ通り

 日本人旅行者の森田さん(仮名)という男性とたまたま知り合いになり、相棒と私と3人で散歩に出かける。
 まず、シビックセンター(Civic Center)、リトルトウキョウ(Little Tokyo)を訪れる。

 シビックセンターには、ダウンタウン全体を見渡せる眺望台がある。その展望台の上まで上ってダウンタウンを眺める。

 リトルトウキョウでは、日系2世の人が剣道のアトラクションをやっていた。お茶も、ご飯物も一週間も経っていないというのに、何故か懐かしい。もう食べられないかもしれぬという強迫観念が、食生活の心棒を抜いてしまうような気にさせるのだろう。
 日本料理を考えるに、日本人は貪欲で器用だ。Italian, Mexican, French, American、なんでもうまいものを自己流にこなす。日本料理は多面的だ。偏見も込めて言えば、アメリカの食べ物は一面的である。甘かったり、量が多かったり、丹精込めてという言葉とは無縁だ。
 ところでアメリカの人は、外国人だからといって、妙に意識したり、恥じ入ったり、変なふるまいはしない。きちんとこちらのことを聞いてくれる。この辺は、育て方なのか、それとも、アメリカ社会というものが、そうした多面的な社会だからなのか。おそらくその両方なのだろう。
 そうした意味で、Little Tokyoの日本人大学生の商売は、非常に不誠実なものだった。値段は高いし、プロ意識がない。こちらを客と見ていない。商売としてまるでダメだ。
 こちらのMexican、Chineseの料理は、結構いける。
 Mexican foodは、鳥の丸焼きが5ドルしない値段で食べられる。これにつけるMexicanのアルペリオのソースがうまい。アルペリオはオクラを辛くしたような奴で、非常に食欲をそそる辛いhotなものだ。メキシカンは安いし、人間味がある。ダウンタウンでしか生きられない黒人やメキシカンを相手にしての商売だからだろう。

 そういう意味で、オルヴェラ通り(Olvera st.)も、WASP*1に”侵略”され、すっかり観光地化されてしまっている。果物も値段をボルし、つまらない。

*1:先に書いたように、WASPは、White Anglo‐Saxon Protestantのこと。