オークランドを歩く

 クイーン通り以外では、多少オークランドの中心からは離れるが、パーネル(Parnell)とポンソンビー(Ponsonby)という通りがオークランドでは有名だ。パーネルまでは歩いて20分ほどだろうか。今日はそのパーネルまで歩いてみよう。
 オークランド中心地が銀座なら、パーネルに至るこの辺りは横浜の丘陵地帯だ。パーネルの不動産屋の案内を見ると、オークランドは家がべらぼうに高い!ハミルトンの倍はする感じだ。パーネルの通りに連なる店のネックレスなど、値段的にはかなり高めだが、その値段ほどには抜群にセンスがいいとも感じられない。アイリッシュパブに入ってスープをたのみ、ビールを飲む。オスカー=ワイルド(Oscar Wilde)のコトバとされる“Work is the curse of the drinking class”という文句が掲示してある。飲酒階級にとっての労働は忌むべきもの」というほどの意味だろうか。パーネル通りを歩いていたら、戦争博物館(War Memorial Museum)が眼に入ってきた。この博物館は、初めてオークランドを訪問した際に、訪れたことがある。パーネル通りは、クイーン通りからしてみれば、オークランドドメイン(Auckland Domain」と呼ばれる緑地を挟んだところに位置しているのであった。
オークランドは、なんだか横浜を思い起こさせる。エッフェル塔よりも高いとされる328メートルもあるスカイタワーがどこからでも見えるからだろうか。横浜の丘陵地帯を歩いているような気分である。バラ園(Rose Garden)を散歩して、オークランド大学(The University of Auckland)に向かう。オークランド大学はニュージーランドではトップとされている大学だ。オークランド市内にあるのはすこぶる便がいいに違いない。すでに夕方で、大学の職員がいる気配はなかった。