ニュージーランドは気取らないけど豊か

 自宅から大学まで歩いて通っていると、家の庭にテニスコートがあったりする。日本ならピカピカにして豪邸にするだろうが、これがあまりカッコをつけていないので、目立たず、全く気がつかない。
 一般的にいってニュージーランドの家はリビングが広いし、庭も広い。この辺の住宅街は、行き止まりの道路も多いくせに、道路の幅がやたらと広い。この道路の面積を有効に使って、もう少し家が立つんじゃないのというくらいに広い。
 ネクタイなども持参したのだが、今のところ、使う予定が全くない。それよりも、ジーパンやカジュアルな洋服を、もっとたくさん持ってくるべきだったと後悔しているくらいだ。大体子どもたちも大人も靴をはかずに裸足が少なくない*1。この裸足に驚いて、これをバカにしてはいけない。それがキーウィーなのだ。
 ニュージーランドの生活は、慎ましいが豊かである。アレックスやジュディはオレンジジュースを買わない。なんでオレンジジュースを買わないのかなと思っていたら、庭にオレンジがたくさんなるので、買う気がおこらないのであった。
 日本は洋服や新車や電化製品に金をかけるが、こちらは、洋服など、地味だし、車は中古車が主流で、くすぶった色の自動車ばかり。中には、バンパーの下が見事に削り取られているような車も走っている。
 ワイカト大学(The University of Waikato)のとなりに広い芝生のパークがあるのだが、そこで子どもたちが遊んでいるのを見たことがなかったけれど、今日図書館で勉強した帰りに初めて子どもたちがサッカーをやっているのを見た。大学が始まってもう一ヶ月もたとうというのに、今回が初めての経験なのである。
 日本にこんな素晴らしい芝生があれば、毎日誰かがサッカーをしていることだろう。
 ということで、ニュージーランドは、暮らしにとても余裕があるのだ。

*1:イギリスでは足のドクターが盛んなようだが、これは年中イギリス人が靴を履いていることとも関係があり、イギリスでは、それほど足を人前で見せることを忌み嫌うと聞いたことがある。イギリス系の移民が少なくないニュージーランドで、何故裸足が好まれるのか、何度か聞いたことがあるが、気持ちがいいというキーウィーが多く、今のところ、それ以上の理由を探し出せてはいない。