マンハッタンビーチは、高級住宅地らしい住宅地だ

 泊めてさせてもらっているジェニーの家からは、歩いて20分くらいでビーチに着く。
 ビーチ周辺は、イメージで言うとこんな感じである。
 海があり、延々と砂浜が広がっている。
 そしてその砂浜には、自転車用の専用舗装道路が延々と続き、それとはまた別に、歩行者用の舗装道路が平行して、これまた延々と続いている。その歩行者用舗装道路に面しているのが、これまた延々と続く住宅である。
 日本なら、砂浜の次にあるのは、海の家と、自動車道路だろう。
 まず、こちらで海の家はない。
 また自動車道路はマンハッタンビーチ(Manhattan Beach)では、どこにあるかといえば、自動車道路は、数軒並んで建っている住宅地域の、その外にある。だから、ビーチでは、一切車を見ずに済む。
 こうした都市設計の仕方は、実に人間的という他ない。
 自転車専用道路や歩行者用の道路を優先して、街づくりがされている。歩行者や自転車乗り、言ってみれば、住民本位の政策こそ、日本は合州国から学ぶべきだ。
 ジェニーの話では、マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)では、砂浜から少し離れたところに、木屑を敷いた散歩道もあり、マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)からハモーサビーチ(Hermosa Beach)まで、これまた延々と続いているという。これは、昔の電車用の線路を活用した政策の結果だという。
 それにしても、マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)の海岸通りには、高級住宅地が延々と並んでいる。ときたま星条旗を掲揚している家や、大統領選挙は終わったけれど、ケリー候補のステッカーを掲示している家もうかがえる。
 サイクリストにしても、散歩を楽しんでいる歩行者にしても、ウォークマンを聞きながら前だけ見て進んでいれば、全く問題がない。車は絶対に入ってこないのだ。
 私もiPodで好きな音楽を聞きながら、マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)を2時間ほど延々と歩いてみた。
 マンハッタンビーチ(Manhattan Beach)には、戦争と全く関係のないような、まさにカリフォルニアドリームの世界が広がっていた。