まず、パケハという名称について質問をしてみた。
パケハとは、一般にヨーロッパ系白人のことを指して言うのだが、これは全部ではないのだけれど、パケハという名称をとても嫌う白人がいる。
たとえばマイケル=キングなど、私が買って読んでいる一般的歴史書などには、パケハという名称が普通に使われている。また、ヨーロッパ系白人であっても、パケハという名称に対して全く気にしてない人も多い。
ただ、これまで会った何人かの白人で、「パケハなんてとんでもない」という人たちがいることも事実だ。パケハとは、「しらみ」(fleas)を指すということから由来しているという説をよく聞いたりもするからだ。
パケハというコトバが、「誇りを傷つける」(offensive)もので、「蔑称的」(derogatory)なのかと私が質問をすると、そうではないという白人と、そうだという白人とに別れるという印象が私にはある。
だから、まず、このパケハというコトバについて聞いてみた。
国立図書館のこのライブラリアンに言わせると、パケハとは、「自然界を超える魂」(supernatural spirits)のことで、たとえばおかしな例を持ち出すとすれば、ボートの漕ぎ方の水のかき方が、マオリとパケハとでは正反対で、マオリからすればパケハは理解できない存在だったのだという。
例の「しらみ」説は、1900年頃、パケハは一週間に一回、土曜日に風呂に入ったようで、マオリの方が清潔好きだったということから来ているらしい。
また、ニュージーランド人のことをキーウィという愛称があるが、キーウィは、俗称としては問題はないが、白人もマオリも、全体をさすことになるので、結果的に統合的に使われることになり、その点は、問題が残るとも指摘していた。
パケハの他に、気になる用語もついでに聞いてみた。
マオリ土地戦争という表現は、マオリの問題のようで、正しくない。むしろニュージーランド戦争(New Zealand Wars)とい言うべきである。
- カヌーではなく、ワカ
カヌーという表現もよくない。ワカ(waka)と言うべきだ。
私がワイカト大学(The University of Waikato)で習ったワカという表現も、「乗り物」という意味で、現代では、「車」も意味すると習った。
含意としては、waka(canoe)ではなく、waka(boat)と言うべきだという。
それでは、ニュージーランドをどう考え、どのように表現すべきなのか。