帰宅して日本国憲法を開いてみた

 戦争の放棄について、日本国憲法の第九条は、以下のように定められている。

  • 第九条

 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 日本国憲法にこそ、ノーベル平和賞を与えるべきだという話があるが、戦後この平和憲法によって、国民の生存権が守られてきたということは間違いない。
 ベトナム戦争から教訓を学べずに、いまイラク戦争をしているアメリカ合州国の青年たちの死亡率を考えれば、日本の平和憲法によって自衛隊生存権も含めて守られてきたことは否定できない。
 しかし同時に、昨年の日本人青年のイラク人質殺害事件に象徴されるように、かつてなく私たちの生存権が脅かされていることも事実である。
 いろいろな意見があるだろうが、私の見方では、必要もない自衛隊の派遣から、つまり憲法をないがしろにする政府による違憲行為から発生している。国民の基本的権利を擁護すべき政府が率先して違憲行為をおこなっているという事実は笑い話のような話であるが、これを笑っている場合ではない。国民一人ひとりが今一度憲法をよく読んでみることが必要である。
 ということで、日本国憲法の一部分を写してみた。

  • 第十一条

 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる。

  • 第十二条

 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであって、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

  • 第十四条

 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受ける者の一代に限り、その効力を有する。