「休暇貧乏の国」である日本

 これとは別のツアーで、添乗員時代にやたら長いツアーを経験されたようだが、これが15日間のツアーだったそうだ。日本人にとっては「15日ツアー」でも、「長い休暇」であり、こんな「長い休暇」を取るのは、「当時のサラリーマンには問題外だったようで、このツアーの平均年齢は70歳」だったらしい。だから、この話には「トイレ休憩30分おき」とオチがついていて、「日本は、定年後でないと、2週間ツアーには出られない、休暇貧乏の国なのだ」と書かれている。
 「休暇貧乏の国」というのを私なりの言葉で表現するならば、「奴隷状態」ということになる。
 昨年度の海外研修の体験をもとに、カナダでは六週間の有給休暇が当たり前であるとか、われわれ日本人は、奴隷状態のように働かせられているというようなことを、これまでこのブログにも書いてきた。ニュージーランドのロトルアの温泉プールで、短期ツアーの日本人旅行客と一緒になった際に、ニュージーランドのあちこちを見てまわっていると言ったら、「外資系ですか」と私は言われたことがあったのだが、日本とはどういう社会なのか、外から見るとどう見えるのか、志緒野さんの体験談から学ぶことは少なくないようだ。