「安倍首相、麻生財務相続投改めて表明 改ざん幕引き図る」

amamu2018-06-04

 以下、朝日新聞デジタル版(2018年6月4日20時51分)から。

 安倍晋三首相は4日夕、財務省が決裁文書の改ざんの経緯を明らかにした調査結果を受けて記者団の取材に応じ、「改ざんはあってはならない。行政府の長として、責任を痛感している」と述べた。そのうえで麻生太郎財務相の続投を改めて表明。5日に閣僚会議を開いて、行政文書管理のあり方の見直しを指示する予定で、調査結果の公表と関係者の処分によって幕引きを図る考えだ。

 首相は「二度とこうしたことを起こさないように公文書のあり方を徹底的に見直し、再発防止策を講じる」と述べた。麻生氏については「その先頭に立って責任を果たしてもらいたい」とした。麻生氏もこの日の記者会見で「私自身の進退については考えていない」と明言した。

 2012年の第2次政権発足以来、副総理兼財務相を務めてきた麻生氏は、首相が政権運営を進めるうえで欠かせないとの判断がある。9月の自民党総裁選で3選を果たすためにも、首相としては麻生氏を交代させない考えだ。

 しかし、公文書改ざん、意図的廃棄、事務次官のセクハラは、麻生氏の財務相在任中に起きた問題。佐川宣寿氏を国税庁長官に「適材適所」として起用したのも麻生氏だ。財務省の報告書は、首相答弁後に文書廃棄が進んだと認定。首相と麻生氏の政治責任が問われるのは必至だ。野党は「行政と国会の関係を壊した万死に値する政治史に残る大事件」(玉木雄一郎・国民民主党共同代表)などとして、残る国会の会期で追及を強める方針だ。