ネルソンからロトルアへ

 ネルソンからロトルアへの空の旅は軽快だった。ロトルア湖が見えたと思ったら、飛行機はロトルア空港に着陸した。ロトルア空港からタクシーで市内のインフォメーションセンターに行く。18.0ドルで、1260円。ロトルアのインフォメーションセンターは外観にこっていて、まさに観光案内所らしくとても忙しそうだった。この案内所を見るだけでも、ロトルアが一大観光都市であることがわかる。ニュージーランドのロトルアの人口は6万人規模で、ニュージーランドで田舎といえば、人口が千人単位、百人単位であるという話があって、これからすれば、万単位のロトルアは田舎町ではないということになる*1
 どうやら、宿も混んでいるようで、Backpaker 21 Centuryというバックパッカーのモーテルを紹介されたが、60ドルもする。案内所前で待っていると、インド人が古ぼけたメルセデスベンツで迎えにきた。
 この主人は、ガンジーや禅も勉強していて宗教や哲学をニュージーランドの大学で教えたことがあるという。Hajime Nakamuraなど、日本人の学者の名前も知っている。私の娘が関心をもっている女性学のような社会科学関係ならウェリントンにあるビクトリア大学、その次にカンタベリー大学がいいのではないかと言う。なかなか面白い人物だ。この宿には、長期滞在している日本人女性もいるという。
 ロトルア散策に出かける。ヘネシー(Henessy’s)というアイリッシュパブに入り、ビールとマッスルを楽しむ。マッスルが13.0ドル、ビールを何杯か飲んで12.0ドルだった。今夜はとくに音楽があるわけでもなさそうなので、早目に帰る。帰り道に中華のテイクアウトの店がある。好きな食べ物を勝手にお皿にとるシステムで、皿によって値段が分かれている。ドリンク付きで、10ドルだった。

*1:極楽ニュージーランドの暮らし方」斉藤完治(山と渓谷社)の「物価を比べてみる」による。「極楽ニュージーランドの暮らし方」はなかなか面白い本だ。斉藤完治氏の書いたものは、「巨大鱒に魅入られてニュージーランド暮らし―日本人フィッシングガイドの快楽と憂鬱」(つり人社)も面白かった。