以下、朝日新聞デジタル版(2019年6月26日18時35分)から。
元文部科学事務次官の前川喜平氏(64)が実名でのツイッターを始めた。加計(かけ)学園問題が明らかになって以降、安倍政権に批判的な立場から講演や執筆活動を続けており、取材に「ツイッターでも正々堂々とやることにした」と話している。
前川氏によると、2012年12月にまず、「右傾化を深く憂慮する一市民」のアカウント名でツイッターを始めた。第2次安倍政権が発足したころで、当時は文科省官房長だった。安倍晋三首相が第1次政権で「愛国心」を盛り込む教育基本法改定を実現させたことなどから、「政権の右傾体質が再び教育政策を直撃すると予感した」という。
今月10日、「思うところあり、本日から本名を記し、公開ツイートにしました」とつぶやき、実名に変えた。直接のきっかけは、28日公開の映画「新聞記者」で、原案の著者である東京新聞・望月衣塑子記者や、日本新聞労働組合連合の南彰・中央執行委員長らと劇中の鼎談(ていだん)シーンで共演したこと。「みんな実名で(ツイッターを)やっていて、影響された」と話した。
匿名アカウントの時に付けていた閲覧制限も外し、2千人ほどだったフォロワーは現在約5万人。「年金は高齢者より若者の問題だ」(20日)など、連日つぶやき続けている。(黄澈)