English Learning

池内尚郎氏の「民際英語でいこう」を面白く読んだ

池内尚郎という筆者のお名前は存じ上げなかったけれど、「民際英語でいこう」という本を面白く読んだ。副題に「ザメンホフ先生、すみません」と書いてある。ザメンホフ先生は、もちろん、エスペラント創始者のザメンホフのことである。 池内尚郎氏は、40代か…

”Light travels.” と ”Travel light.”

簡単なコトバの組み合わせでも、ああそういう風に使うのかというフレーズがあって困る。 英語の教師をやっていても、悲しいことに、こうしたものがいつになっても無くならない。まぁ結局のところ力がないということなのだけれど。 最近は、iPodでCar Talkを…

久しぶりに聞いたCar Talkのトークはやはり面白い

“Click and Clack, the Tappet Brothers”として知られるTom and Ray MagliozziによるCar TalkというNPRの番組は、1977年から始まり、いまや588のラジオ局で、410万人が聞いていると言われている人気番組だ。 http://www.npr.org/ http://www.npr.org/templat…

UC Berkeleyの授業をYouTubeで見ることができる

私にとっての初めての外国は、カリフォルニア州のサンフランシスコだった。 サンフランシスコに半年いて、UC Berkeley併設の英語集中講座に通っていた。 サンフランシスコ市内はよく歩いたから、土地勘もある。 いい音楽を聞きにとりわけよく通ったのが、The…

教材としてのアメリカ合州国のクイズ番組

YouTubeがすごいということを書きたいのだけれど、その前に、アメリカ合州国のクイズ番組について触れなくてはならない。 かけだし英語教師になったばかりの3年目にアメリカ合州国のサンフランシスコで英語研修を受け、合州国に8ヶ月ほど滞在した。そのとき…

ちょっと英語教師としての自分の経歴を振り返ってみた

私立大学附属校で、かけだしの英語教員になって3年目に、夏休みから年度末にかけて、アメリカ合州国に研修に行かせてもらった。これはもう26年も昔の話になるけれど、これが生まれて初めての外国旅行・滞在だった。サンフランシスコに6ヶ月滞在し、英語集中…

authenticな資料について、今はいろいろと調べることができる時代だ

今の時代のように、Internetでさまざまな文字資料、音源資料、YouTubeなどの画像資料にアクセスできれば、私も若い感性でいろいろなことを調べたと思うが、前に書いたように、当時はレコードしかなかった。 今回のLive at Massey Hall (W/Dvd)は、CD、DVDい…

authenticなものは唄から学んでいた

Journey Through the Past 高校に入学してからは、Crosby, Stills, Nash and Young、とりわけニールヤング(Neil Young)が私にとってのアイドルだった。だからauthenticなものといえば、私はNeil Youngから学んだといってよい。 ところで、あの頃は、資料とい…

生の英語の資料に飢えていた

中学生になって英語を初めて習いはじめてからというもの、ラジオ講座で私は基礎英語を聞いていた。それ以外は英語の世界はもっぱら教室英語だった。authentic(本物の)なものはなかった。authenticなものといえば、ラジオで流れていたBeatlesなどの唄だった…

Abeはどう発音するのか

ヤナギサワをヤナジサワと放送で聞いた直後、今度は安倍首相のことをアベではなくエイブと発音しているアナウンサーに出くわした。 これは単語をどう発音するかというフォニックスの常識なのだが、読まない字、黙字の-eが末尾に着くと、その前の母音がアルフ…

Yanagisawaはどう発音するのか

柳沢厚生労働大臣の「女性は子どもを産む機械」発言が問題になっているが、英語の放送を聞いていたら、ヤナギサワと発音することを知らないアナウンサーがヤナギサワではなくヤナジサワと発音していた。 外国人の名前の発音はとてもむずかしい。日本語名の発…

Happy Holidays!

これは昨年も書いたことだけれど、クリスマス時期の挨拶としてはMerry Christmasではなくて、Happy Holidaysをお薦めしたい。 PC(political correctness)上のことだけれど、大事なことだと思うからだ。

言語活動学習ではどんなものを自主的に用いて学んできたか

言語活動、とくに聴く活動では、学校の授業で学んだものは少なく、いわば独学といってもよい状態だったが、私が好んだものは、アメリカ合州国のテレビ番組だ。とくに、トークショーやクイズ番組なんかがいい。合州国滞在中、私はありとあらゆるクイズ番組を…

パワー不足からくるリズム感の悪さとスピード感の不足

コトバを学ぶ際には、リズム・スピード・パワーが重要であるということは前にも書いたことがある。 これはとくにコトバを聞いたり話したりという場合、リズムとスピードが大切であるからだ。とりわけリスニングは待ってくれない。そもそもの相手のリズムとス…

YouTubeは、とても興味深い

すでに話題になってからかなり時間が経っているけれど、YouTubeには、さまざまな映像データがアップされている。 建前は著作権を侵害しない動画に限るということだが、実際は違法コンテンツのアップロードが後を絶たず、その一方観る側は、そうしたコンテン…

かけだし英語教師の頃に編んだソングブック

Songs in the Key of Life すでに大昔の話になるけれど、1984年*1、かけだし英語教師のころ、その頃よく聞いていたアメリカ合州国の唄を中心にして歌集を組んだことがあった。それをカセットテープに編集して、教材にして選択授業で少し使ったことがある。 …

私の英語とのこれまでの向き合い方

現在わたしは英語教師をしているくらいだから、学生のとき、とりわけ高校時代、英語は嫌いではなかった。自分のコトバよりも他人のコトバの方に興味があるというのだから、そもそもが自己否定型、もしくは逃避型であったのだろう。 地元の公立中学校から都立…

”a delicacy””を知らないとは、全くデリカシーに欠ける話だ

このdelicacyという語彙は、CNNの珍味の特集で耳にした。 野ネズミを食材にする話や、中華料理として牛のペニス料理などを紹介する番組の中で聴いたのだが、delicacyにこんな意味があるとは、恥ずかしながら今まで全く知らなかった。a delicacyとは、文脈に…

志緒野マリさんの「たった3カ月で英語の達人」も面白い

志緒野マリさんの「たった3カ月で英語の達人」を購入した。まだ全部読破していないけれど、これも面白そうだ。 志緒野さんの書かれていることは、「留学幻想を捨てろ」とか、「文法はやっぱり大事」とか、単語帳の作り方とか、これまであちこちで言われてい…

志緒野マリさんの「英語をモノにしたい人の最短学習法」は面白い

通訳ガイドの志緒野マリさんの「今度こそ本気で英語をモノにしたい人の最短学習法―通訳ガイドの実戦アドバイス」を買って斜め読みしてみた。これがすこぶる面白い。 書いてあることは、あちこちで指摘されていることと言えるのだが、志緒野さんのアプローチ…

「時間と土地の面では、強烈に貧しい国である」日本

通訳ガイドとして長年キャリアを積まれた志緒野マリさんが書かれた「これであなたも英会話の達人―通訳ガイド直伝!今すぐ使えるネタ30 (祥伝社黄金文庫)」という本を購入してみた。「通訳ガイド直伝! 今すぐ使えるネタ30」という副題に惹かれて買ったのだが…

25年間にわたる読解力と文法力の学力低下と文科省の責任

学力の比較研究は、カリキュラムの差異、生徒の生活環境の差異、学校の実態の差異など、さまざまな条件と要因があるから、実は簡単ではない。そもそも「学力とは何か」という根本的な定義自体が困難を極めるし、「何を学力として評価するか」は、すぐれて価…

英語を突きはなして、批判的な態度で英語を学ぶ

トラガ湾のコハンガレオで、私は園長さんと話をした。 この73歳の園長の個人体験では、家庭やマラエではマオリ語を話し、学校では英語を話さないといけなかったが、当時の彼女は英語が話せなかったという。だから彼女にとっての英語はあとから一生懸命学んだ…

CALLで提出した最終レポート

以下は、CALL(Computer Assisted Language Learning)で提出した私の最終レポートの日本語要約である。来年日本に帰った際に選択講座として、こんな講座をやってみたいといういわば授業構想ノートだ。 英語でブログを開始して、地球時代にふさわしい交流をす…

生徒をブロガーに仕立て上げるという英作文選択授業のアイデア

さて、勉強は面白くないといけない。面白くないと長続きしないし、結局何も身につかないだろうというようなことを書いてきたわけだが、それでは、私が担当する英語教育で、面白くするにはどうしたらいいのか。 まず、英語教育といってもコトバの教育だから、…

奥田民生の「E」

ライナーノーツという音楽番組がアルバム「E」を取り上げていたことがあり、これは奥田民生自身が言っていたことなのだが、われわれが責任もてるのはアルファベットくらいという意味が「E]という曲にあると聞いたことがある。この奥田の姿勢は気持ちがいい。…

やっぱり英語なんかに責任なんかもてないや

日本の高校で英語教師をしているものがこんなことを書くと免職になるような気がするので書きづらいのだけれど、わたしは何十年もイギリス語を学んできているけれど、イギリス語なんかには責任なんか持てないというのが自分の気持ちとして正直なところだ。 東…

たしかに「チャット」が外国語学習に役に立つことは間違いない

休み中だというのに、CALLの課題は、相変わらず毎週ある。昨日のケンブリッジ大学とワイカト大学(The University of Waikato)のエイトの試合の合間に今週の課題を終わらせた。 今週のテーマは、同時期のCMC(Computer-mediated Communication)という奴で、い…

イギリス語では何故サムライを数えないのか

徹夜で、名詞の「数意識」について書いた。 もう少し早目に終わるかと思ったのだが、日本語で論旨を書いてイギリス語に翻訳して書き上げて、結局朝の6時までかかってしまった。 徹夜なんて、何年ぶりだろうか。参考文献の取り上げ方が雑だが、もう余裕がない…

担当教授から少しほめられた私のCALL個人史

CALLの課題の中で、大学でCALLを修了させた学生が、教育現場に入り、CALLを活用して外国語教育をすすめようとする際に、大学から離れても、引き続きどのように自分を鍛えて再教育していっているのかという個別質問があった。読書課題に指定されたある論文に…